アーユルヴェーダというとオイルを使った油剤療法を思い浮かべる人が多いでしょう。
私も先週はインドのジヴァグラムにてパンチャカルマを受けてきました。
油剤療法というと体の外側に働きかける療法と思われるかもしれませんが、実は体の内側に働きかけるものなのです。
薬用オイルには生薬の成分が溶け込んでいて、それがオイルの経皮吸収によって体内に吸収され、細胞を滋養したり、毒素(アーマ)を溶かして排出したりします。
アーユルヴェーダの医師が施す病気治療の基本は生薬処方です。
口から摂取する生薬はもとより、油剤療法であっても生薬を体内に取り込むという点では同じです。
どの生薬を処方するかは病気により、また、その病気がどのドーシャの増悪によって引き起こされているかによります。
病気になった人が食べるべき食事もどのドーシャが増悪したかによります。
これが「アーユルヴェーダ薬理学」の基本です。
具体的には、生薬のラサ(味)、ヴィールヤ(効力)、属性(グナ)、ヴィパーカ(消化後の味)、作用(カルマ)などによって処方すべき生薬が決まります。
古代のアーユルヴェーダのリシ(賢者)たちは相当に複雑なことを考えたようです。
病気に使われる生薬より、食べ物の扱いのほうが比較的シンプルだと思いますが、それでもリシ(賢者)たちの頭の構造の複雑ぶりを伺い知ることができます。
たとえば、ヴァータを鎮静させるためには甘味、酸味、塩味のものを食べるとよいのですが、この3つの味の間にも「ヴァータ鎮静度ランキング」があるのです。
これだけでも十分に複雑です。
ましてや生薬の話になりますと、取り組み甲斐がめちゃくちゃあります。
そんな内容のセミナーが予定されています。
ドクター・パルタップ・チョハンの来日セミナー「アーユルヴェーダ薬草学『ドラヴィヤグナ』入門です。5月3日と4日に予定されています。
アーユルヴェーダ治療の核心を理解するためのセミナーです。ぜひご参加ください。
本セミナーの詳細はこちらをご覧ください。
10月末にはインドのジヴァグラムにて「ドラヴィヤグナ」の理解を深める1週間の学びのツアーが予定されております。
ドクター・パルタップ・チョハンは来日中に対面コンサルテーションも行います。
こちらも詳細をご覧ください。