アーユルヴェーダは人間の存在の本質をみている

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アーユルヴェーダは古代から伝わる医学体系であり、人間の健康と幸福をみつめる生き方指南書でもあります。

欧米で発達した現代医学は、歴史的な背景もあって、身体と心を切り離し、魂と称するものは領域外として取り扱ってきませんでした。

人間の生き方指南書であるアーユルヴェーダは身体、心、魂を切り離しませんでした。

古代のリシ(賢者)たちは人間の存在の本質をみていました。

インド哲学には、人間の存在は五層から成り立っているという「人間五層論」があります。

人間は、食物鞘(アンナマヤコーシャ)、生気鞘(プラーナマヤコーシャ)、心鞘(マノマヤコーシャ)、知性鞘(ヴィジニャーナマヤコーシャ)、歓喜鞘(アーナンダマヤコーシャ)から成り立っているのです。私たちが目でみているのは、食物鞘(アンナマヤコーシャ)にしかすぎません。

人間の中心部にある歓喜鞘(アーナンダマヤコーシャ)に向かうほど、物質ではなくエネルギー層になります。波動ともいえるかもしれません。

波動については「これからは波動医学だ!」という人もいれば、「そんなものはない!」という人もいて、私はどちらとも言えませんが、人間の本質はエネルギーであるとの見解は支持しています。

アーユルヴェーダの基本概念の一つに「パンチャマハーブータ(五大元素)」があります。

この宇宙は空(くう)、風、火、水、地の順番で出来上がったという考え方です。

なにもない空(くう)に波動が生まれ、そこから風ができ、その摩擦で火が生まれ、その熱で水ができ、水が冷えて地になりました。

最初はエネルギーが生まれ、やがてそのエネルギーが物質になったのです。人間五層論とつながっていますね。

どんな治療をしても体の痛みがとれないと訴える患者さんがいました。ドクター・パルタップは「五層からできている身体の3層目に問題があるので、五層目の治療をしたところで治らない」と言いました。

心鞘(マノマヤコーシャ)に問題があるから、食物鞘(アンナマヤコーシャ)の治療をしても治らないという意味です。

アーユルヴェーダで病気を治すとは、エネルギー層と微細な体(心)と粗雑な体(外側の体)の全部を治療するということなのです。

図はアーユルヴェーダライフさんからお借りしました。

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