スワスタ・プログラムで患者さんとかかわったり、アーユルヴェディック・カウンセリングをしていると、心がその人の人生にいかに大きな影響を及ぼしているかを知って驚くことがあります。
そうしたケースの多くは、親によるトラウマに関係しています。「親の生霊が夜ごと迫ってくる」と言った患者さんもいます。心の傷は体に影響します。仮に体への影響が頭痛として現われているとしても、頭痛薬では治りません。では抗うつ剤がいいかというと、それも違います。原因はその人の「チッタ」にあるのですから。
チッタは、その人がこれまで見たこと、聞いたこと、経験したこと、感じたこと、考えたこと、抱いた感情などが保存され記憶される、心の中の一つの場所です。
ここには時間の概念がないといわれるので、30年前の体験でもまるで昨日の出来事のように鮮明に感じるのです。親に関係したトラウマに苦しむ人は、何十年たっても昨日のことのように苦しみから解放されません。
アーユルヴェーダのサットヴァ・ヴァジャヤ(心の治療)は心の苦しみからの解放を目指します。
その基本は傾聴だと思います。その人の心に寄り添って話をよく聴くことです。「親の生霊が夜ごと迫ってくる」と言われると、カウンセラーは心の中では「えっ?」と思ったりもしますが、そういう発言にも寄り添うことです。
患者さんが心を開くことができて、自分のことを親身になって聴いてくれる人がいるという信頼感を持つことができれば、心と体の不調が治る第一歩です。
日本の中高年者は世界一孤独だと言われています。孤独は、1日にたばこ2箱を吸った場合と同じくらい病気をもたらすというデータがあります。
スワスタ・プログラムにかかわって感じることは、過去のトラウマがどんなにつらくても、スワスタドクターやカウンセラーに心を開く人のほうが改善に向かう傾向にあるということです。
アーユルヴェーダは現代人に大きな意味をもつ医学です。
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