ヴァータ、ピッタ、カファのバランスを整えるヨガアーサナ

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アーユルヴェーダとヨガは一体です。どちらもヴェーダ哲学を土台とし、アーユルヴェーダは体・心・魂のケアを行い、ヨガはどちらかというと精神寄りと言うか、自己の魂と大いなる宇宙の合一を目指します。これ、インドで生まれたもともとのヨガの目的です。アメリカで発展したヨガのことではありません。

ひところ前まではアーユルヴェーダとヨガは別物と思われていて、ヨガ界ではあまりアーユルヴェーダが知られていませんでした。今は違います。ヨガをされる方たちはアーユルヴェーダを知っていますし、アーユルヴェーダにかかわっている人達もヨガを知っています(ヨガを実践しているかどうかは別として)。6月に開催された「国際ヨガDAY関東2021」も目指すところは「ヨガとアーユルヴェーダのお祭り」。アーユルヴェーダとヨガは一体です。

というわけで、3つのドーシャのバランスをとるヨガアーサナをご紹介します。3つのドーシャとはヴァータ、ピッタ、カファです。シンプルなアーサナです。

ヴァータドーシャのバランスを整えるシンプルアーサナ

ヴァータが増悪すると、乾燥肌、体重減少、便秘、腸内ガス、膨満感、睡眠の乱れ、不安感、考えすぎという状態になりやすくなります。ヨガのアーサナはほぼすべてヴァータを整える効果があります。ヨガは心を鎮めるからです。ヴァータに適したアーサナは、恐怖心や不安感を取り除き、便秘、腰痛、関節痛を和らげます。

●ウッタナーサナ(前屈のポーズ)
  1. 肩幅に脚を広げ、両腕を頭の上に上げて立つ。
  2. 背筋をまっすぐ伸ばしながら、ゆっくり前屈して床に手のひらをつける。脚は曲げない。
  3. 体が柔軟な人は腕を交差して、かかとの後ろの床に手をつける。
  4. 15カウントして体をもとに戻す。
●バラ―サナ(チャイルドポーズ)
  1. 正座をして、両腕は体側に置く。
  2. ゆっくり前屈し、腕を前に伸ばす。
  3. 30カウントして、ゆっくり体をもとに戻す。

ヨガアーサナを実行して気持ちが軽く静かになれば、ドーシャが整ったことを示しています。

ピッタドーシャのバランスを整えるシンプルアーサナ

ピッタが増悪すると、炎症を伴う湿疹、発疹、ニキビ、胃酸、胸やけ、空腹時の吐き気、体の不快な熱感が起きやすくなります。こうした不快症状を改善するにはヨガが効果的です。

ピッタ体質の人ははっきりものを言い、激しい質を持っています。心を鎮め、熱を体に溜めないアーサナが素晴らしい効果を上げます。

●ウシュトラーサナ(ラクダのポーズ)
  1. 膝立ちをして両手のひらを腰にあてる。
  2. そけい部を前に突き出し、体を後ろに倒し、手をかかとにつける。
  3. 首を伸ばし、ゆっくり呼吸する。
  4. 20カウントして、ゆっくり体をもとに戻す。
●ブジャンガーサナ(コブラのポーズ)
  1. うつ伏せに寝て、脚を合わせ、足先まで伸ばす。
  2. 肘を曲げ、手のひらを下位肋骨の高さの床にあてる。むずかしければ肩の高さにあてる。
  3. 息を吸いながら肘を伸ばし、頭、胸を上げる。骨盤骨は床につけたままにする。
  4. 20カウントして、体をもとに戻す。

カファドーシャのバランスを整えるシンプルアーサナ

カファが増悪すると、体のだるさ、倦怠感、気分の重さ、体重増加、排便不調、感情的な食べ過ぎなどの状態が現れます。カファが優勢な人には、体を刺激し温めるアーサナが適しています。

●ヴリクシャーサナ (木のポーズ)
  1. まっすぐ立ち、腕は体側に伸ばす。
  2. 右足を上げ、左足のつけ根に右足の裏をつける。
  3. バランスがとれたら、両手をあわせて頭の上に上げる。
  4. 30カウントして、ゆっくりと体をもとに戻す。

●トリコナーサナ(三角のポーズ)

  1. 脚を開いてまっすぐ立つ。
  2. 右足先を外側に向ける。右足のかかとが左足の土踏まずと一直線になるようにする。
  3. 上半身を右に倒し、右手を左足につけ、左の腕を天井に向けて伸ばす。両方の腕をまっすぐ伸ばす。
  4. 上半身は前にも後ろにも倒れないように、まっすぐ横に曲げるようにする。
  5. 30カウントして、体をもとに戻す。反対側も繰り返す。

自分の優勢なドーシャを心得て、毎日数分でいいので、こうしたアーサナを実行しましょう。心のサットヴァが高まります。

ジヴァ・アーユルヴェーダドクターによるオンラインコンサルテーション

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