ドクター・パルタップのヴァジーカラナウェビナーが終了しました。「ヴァジーカラナ」はアーユルヴェーダ8科目のひとつで、強精学と翻訳されています。強精学からイメージすることは「性的な能力を高める」「精力を高めて夜の生活を楽しむ方法」ですね。だったらヴァジーカラナを学ぶ必要はないと思った人もいたかもしれません。
しかし、アーユルヴェーダがそれだけにとどまるはずがありません。アーユルヴェーダは「魂を支えているものはブラフマチャリヤ」といっているくらいですから。ブラフマチャリヤとは禁欲・規律ある性生活という意味です。そう言っているアーユルヴェーダが「絶倫男になろうぜ、イエイ!」と言うはずがありません。
もちろんヴァジーカラナは性的な病気を治す方法を教えてくれますが、もう一つの役割は健康な赤ちゃんを授かるための方法を教えてくれることです。そして、ヴァジーカラナは高齢者の健康を維持する方法も教えてくれます。意外ですね。ヴァジーカラナは元気なシュクラを増やすための科目です。シュクラはオジャスのもと。オジャスは高齢者にも必要なものです。
ヴェーダの考え方では、人生は4つに区分されます。
●ブラフマチャリ(学生期)
● グリハスタ(家住期)
● ヴァナプラスタ(林住期)
● サンニヤーサ(遊行期)
「ブラフマチャリ」はブラフマチャルヤ(禁欲)を実践する人という意味。性生活を規律あるものにして勉学に励む人生ステージです。グリハスタは子供をつくり家族をつくる人生ステージ。ヴァジーカラナは大事です。ここまではオーケー。
サンニヤーサは70歳以上の高齢期です。シャバの生活を離れ、物質的な富を手放してスピリチュアルは道を進む人生ステージです。一般的には性生活から離れる人が多いでしょう(わかりませんが)。だとするなら、どうしてサンニヤーサにもシュクラは必要なのでしょうか。
サンニヤーサの人生ステージにいる高齢者は、若者に教育を施す役割を担っているのだそうです。ドクター・パルタップは「ただ森の中でボーっとしているのではない」と言いました。これ、高齢者にとっても若者にとっても大事だと思います。高齢者にとってはスピリチュアルな道を歩む上で社会での役割があるし、若者にとっては人生の先達から智恵を授けられます。今の時代は孤独に悩む高齢者がたくさんいます。今の時代こそヴェーダの智恵が必要だと感じます。「女性は話が長い」と平気で発言するような高齢者にならないためにも、シュクラが必要です。シュクラは、知性、意思力、判断力、ものごとの良し悪しを理解する力を与えてくれるのですから。ヴェーダは素晴らしい智恵の宝庫です。
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