アーユルヴェーダキッチン~Yushaで食養生(緑豆ユシャ)

アーユルヴェディッククッキング

アーユルヴェーダの養生法といえば、真っ先に思い浮かぶのはオイルトリートメントではないでしょうか。オイルトリートメントはたしかにパワフルで、毎日セルフアビヤンガをすると間違いなく体調が整います。毎日のセルフアビヤンガに時間をかける必要はありません。大さじ1杯程度の少量のオイル(太白ごま油が基本で、ピッタが強い人はココナッツオイル)を5分間くらい全身にササッと塗って刷り込めば十分です。血流がよくなり、なんとなくの不調はすぐに改善します。

アーユルヴェーダ イコール オイルというイメージが定着していますが、実はアーユルヴェーダが最も大切にしている養生法は食事です。健康を保つ上で最も大切なのは食事だと説いていますし、病気で生薬を処方しても食事が間違っていればクスリの効果は半減するとも言っています。

食べ物はオジャスの素です。体質にあった食べ物を正しい方法で摂り、アグニ(消化の火)が適切に強いことがオジャス生成の条件です。病気を治す上でも食事が一番のクスリです。

アーユルヴェーダの食養生の基本に「Yusha ユシャ」があります。Yushaは豆を使ったスープです。豆をたっぷりの湯で煮て出来たコンソメのようなスープがYushaです。基本、湯の量は豆の量の18倍とします。50gの豆を使うなら、湯の量は900mlです。豆とスパイスの組み合わせによって、いろいろな病気を改善する効果があります。身体が弱っていてアグニ(消化の火)も弱っているときにはYoshaを飲むだけにすると、アグニが回復し、体のエネルギーが戻ってきます。時には野菜を使ったりもします。Yushaには「渋味と酸味」のタイプと「渋味と甘味」のタイプがあります。豆は渋味です。

今回ご紹介するのは、特定の病気を治すというより、体の元気を保つための基本的なYusha「緑豆ユシャ」です。緑豆はムングダルのこと。使う緑豆はホールのものでも挽き割り皮つきでもいいです。

個別の不調については、アグニの強化、心臓の不調改善、頭部と首の病気改善、視力の改善を支えます。

緑豆(ムング豆)皮つき    50g

ギー 小さじ2

マスタードシード 小さじ1/2

黒コショウホール 2個

フェヌグリークシード 6-8個

レモン汁 小さじ2

カレーリーフ(任意)5-10枚

塩 少々

水 900㏄

つくり方

  1. 皮つき緑豆(ムング)を30分くらい水につけておきます。18倍の水で柔らかくなるまで約30分煮る。
  2. 豆が十分に柔らかくなったら茶こしかキッチンペーパーで漉す。ゆで汁を鍋に入れる。(豆は別に調理して食べるとよい。)
  3. フライパンにギーを入れ、スパイス類を炒めて香りを出す。
  4. スパイス類を鍋に加え3分くらい煮る。塩少々も加える。
  5. 火を止めたらレモン汁を加える。あればコリアンダーの葉を散らす。

緑豆のうま味が凝縮されていて美味しいです。塩をほんの少々で十分。体のダートゥを滋養してくれます。体の芯からエネルギーが湧いてきます。茹でた豆は別のレシピに活かしましょう。今後、いろいろなYushaをご紹介します。

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