この夏は頭皮トラブルが流行った?

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通常であればもっと後になってからする予定であったベーシックコースのセルフケア・ワークショップ。今回は予定を繰り上げて早めに行いました。寒くなる11月頃から陽性者が再拡大する可能性があるからです。セルフケア・ワークショップは体を触るので、情勢が比較的落ち着いているときに実施したかったのです。いやはや、めんどくさい時代になりました。めんどくさいと言えば、電車で外出して帰宅すると、顔を洗い、塩ターメリック水でうがいをしますが、つくづくめんどくさい時代だと思います。

ワークショップ内でヘッドマッサージを実習しようとしたところ、二人が頭皮に湿疹ができているというのです。二人とも同じような症状で、いままで頭皮に湿疹ができたことはないと言いました。もう一人は円形脱毛が発見されたと言いました。なになに、頭皮トラブルが流行っているのか?

頭皮の湿疹や円形脱毛はピッタの増悪に関係しています。今年の夏は梅雨が長く、梅雨明け後は暑い日が続きました。ピッタが増悪しますね。消化力も落ちます。しかもマスク生活です。体の熱が完全には体外に排出されません。マスク内に吐き出された熱い息を再び吸い込むのですから、二酸化炭素も熱も再循環します(二酸化炭素の再循環というのは私の個人的見解であって、科学的に正しいかどうかはわかりません)。体内に熱がこもるはずです。マスクにかぶれて顔に湿疹ができるというのも、体の熱がこもることが一因だと思います。

しかも、コロナ禍を背景とした人間関係の微妙な変化により、イライラしている人がなんと多いことか!「えっ!あなたもですか?」と驚くほど、多くの人が人間とのかかわりでイライラしています。自由に活動できないこともイライラの原因です。イライラもピッタを増悪させます。

コロナの夏はピッタが増悪する要因が盛りだくさんなのでした。体のなかに蓄積されていたピッタが、少し涼しくなったことで増悪し、体外にあふれ出てきた結果、頭皮の湿疹や円形脱毛が起きたのです。

こういう状態に対してアーユルヴェーダはどう対応しますか。もちろんピッタを鎮静することが必要なわけですが、毎日の生活のなかでどうピッタを鎮静できるでしょうか。ピッタは食べ物と直接関係しているので、食事を調整しましょう。まずは塩分を控えることです。

薄味を心がけましょう。ざっくりの目安として、いつもの塩分摂取量の半分に減らしてみるといいです。外食は塩分量が多いし、自宅で食事を作るとしても、加工食品は塩分が多い。サラダドレッシングなど工場由来の調味料も塩分が多い。市販のサラダドレッシングなどはやめて、オリーブオイルをかけ、ナッツをアクセントとして加える程度にします。レモンは少々絞ってもいいですが、顔や頭皮に湿疹ができている人はそれもやめたほうがいいです。酸味は皮膚疾患に直結します。

苦味の野菜を摂りましょう。苦味はデトックスの働きをします。野菜はどれも苦味ですが、苦味の強いゴーヤを加えるといいですね。スライスしたゴーヤをサラダに加えるとか、スライスしたゴーヤを少量の塩で塩もみし、少量のライムジュースとはちみつを加えて味をつけます。キュウリを食べるのもいいです。

果物をたっぷり食べましょう。酸味の強い柑橘系以外ならどんな果物でもいいです。

フェンネルティーはピッタを鎮めるのに最強です。フェンネル・ローズウォーター・ティーは贅沢なアンチピッタ・ティーです。

ピッタを鎮静する「シータリ・プラーナヤーマ」という呼吸法もおススメ。この呼吸法はまるめた舌から息を吸います。やり方は動画をみてください。

SHEETALI PRANAYAMA | ENGLISH

それから、イライラしないことも大事。コロナ禍の窮屈な生活では、これまで気にならなかったことにイライラするかもしれません。そんな時はそのことを考えるのをやめて、呼吸法をしたり瞑想をしたり、ウォーキングに出かけたりしましょう。

セルフケアの授業の日には小澤一美さんがランチを作ってくれました。塩分を控えた味つけなのにうま味があり、美味しかった!

★ジヴァ・アーユルヴェーダドクターによるオンラインコンサルテーション

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