今日のタイトルはなんだか怪しいですね。言うまでもなく、私がマックよりモスバーガーを好んでいるという話ではありません。アーユルヴェディックカウンセラーがクライアントに対してどういうアプローチで臨むかという話です。
当校のアーユルヴェディックカウンセラーコースで成川希先生が女性の月経に関する講義をしてくれました。成川希先生をご存知の方は多いと思いますが、成川先生は産婦人科医であり、アーユルヴェーダのカウンセリングも行っています。「吉祥寺レディースクリック」で診療されています。
授業のなかで成川先生はアーユルヴェディック・カウンセリングについて興味深いことを話してくれました。当校のカウンセリングコースが目指しているアプローチと同じなので我が意を得たりという思いになりました。
アーユルヴェディック・カウンセリングではクライアントさんに毎日何を食べているかを聞きます。食べ物が健康に最も大きく影響するからです。不調の原因となる食べ物をみつけ、それを取り除き、食事の質を改善する必要があります。
たとえば便秘に悩んでいるクライアントさんから相談を受けたとします。アーユルヴェディックカウンセラーは食事の内容、生活習慣、ストレス状況などを聞きます。その結果、食事の質が悪いことが判明しました。食事の中心がお肉である一方、アグニ(消化の火)は弱いことがわかりました。その場合、カウンセラーはお肉中心の食事から野菜中心の食事にすることを勧めます。
インドのアーユルヴェーダ医師は厳格な菜食を勧めたりします。ドクター・パルタップは患者さんの状況によっては鶏肉や魚はいいと言いますが。厳格な食事の変更を求めるのは「火事が起きているときに、少しなら油を注いでもいい、とは言わない」という理由です。
それはそうだ!
しかし、みんながみんなドクターの言うとおりにできるわけではありません。「肉なしの食事はムリだ」とかたくなな人もいるし、「忙しすぎてウチで食事をつくる時間がない」と思い込んでいる人もいます。そういう人に菜食を強制すると、やる気をまったく失うかもしれません。アーユルヴェディックカウンセラーは、どうすればクライアントは実行してくれるかを一緒に考えなければいけません。
成川先生は面白いことを言いました。「もしマックのハンバーガーをよく食べているのであれば、モスバーガーに変えることを勧めることも一つの方法ですよ」
なるほど!
モスバーガーのほうが野菜をたくさん使っているのですね。少しでも多くの野菜を摂る方法をクライアントさんと一緒に考えるのがアーユルヴェディックカウンセラーの使命です。アーユルヴェディックカウンセラーは問題解決のための引き出しが多ければ多いほどよいのです。それは不完全な方法かもしれませんが、ゼロよりははるかによいのです。少しでも変化がみえてくれば、クライアントはより改善したいという気持ちが湧いてきます。そうすれば「やらされ感」なくして自分の内側から菜食を試みようという気持ちにもなるでしょう。
アーユルヴェディック・カウンセリングは知的な探求心ゲームといえるかもしれません。
★アーユルヴェディックカウンセラーコース