喘息の症状に有効なマルマセラピー

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このご時世で人前で咳をすることは憚られます。しかし、咳は出るものは出ます。私は30年くらい前にひどい咳風邪をひいて以来、気管からこみ上げる咳がよく出ます。のどは痒くも痛くもなく、ただ咳が出ます。ドクター・パルタップの講座の通訳をするときには、声の使い方が普通と違うせいかコンコン出ます。以前よりかなりよくなったとは言え、今のご時世では肩身が狭い思いをします(Zoomにはミュート機能があるので便利)。ましてや喘息をもっているとなると、電車のなかでツライ状況に陥る人もいるでしょう。

アーユルヴェーダの古典教科書によると、喘息はピッタの首座(胃)が病気の源であるとされています。同時に、カファとヴァータの増悪も関係しています。アーユルヴェーダには、喘息を誘引する身体的および心理的な要素を取り除く方法がいくつもありますが、効果が現れるまでにある程度の時間がかかり、すぐに改善するとは限りません。喘息の症状をすぐに緩和するためにマルマセラピーを試してみましょう。

マルマポイントとは

マルマポイントは外界のプラーナ(気)を体内に取り込むためのポイントです。全身に107ヶ所(108ヶ所の説もあり)あります。このマルマポイントを刺激することによってプラーナが入り、まわりの細胞にエネルギーを供給します。プラーナのエネルギーを体内に取り込むことで病気の治癒が始まると考えられています。喘息にはどのマルマポイントを刺激するのがよいでしょうか。

マニヤマルマとニーラマルマ

デイヴィッド・フローリー著『アーユルヴェーダとマルマ療法』から拝借

マニヤマルマとニーラマルマは気道の両サイドに1個ずつあります。気道はヴィシュッダ・チャクラがある場所です。首のつけ根の中央にあります。そこが詰まると慢性喘息が起きやすくなります。ヴィシュッダ・チャクラの詰まりは胃にも影響します。結果、ピッタが増悪し、喘息を起こします。マニヤマルマとニーラマルマを人さし指と中指で軽く押しながら5分間マッサージします。敏感な場所なので強く押さないようにしてください。ごま油を指につけてからセラピーを始めます。

アンサパラカ・マルマ

デイヴィッド・フローリー著『アーユルヴェーダとマルマ療法』から拝借

アンサパラカ・マルマは肩甲骨の背骨側の先端にあります。このマルマポイントを指の腹で押すと、咳、ゼーゼー音、くしゃみ、筋肉の痛みが軽減します。

フリダヤ・マルマ

デイヴィッド・フローリー著『アーユルヴェーダとマルマ療法』から拝借

フリダヤ・マルマは心臓の全領域(胸骨の中央)にあります。手のひらを使って5分間マッサージします。喘息発作による不安感を取り除きます。私の咳が以前よりよくなったのは、毎日フリダヤ・マルマをマッサージしているからかもしれません。

マルマセラピーは古代から続いているセラピーです。かなり効果があります。通常のオイルトリートメントやアーユルヴェーダ生薬と組み合わせると、高い喘息改善効果が期待できます。

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