世にいろいろある食事法は本当に有効なのか?

食事と健康

世の中には健康を維持したり病気を改善するための食事法がいろいろあります。マクロビオティックはその代表的な例でしょう。マクロビオティックは安定的に人気です。糖質制限ダイエットは3年くらい前に大人気になりましたが、今も人気です。

パレオダイエットはアメリカで生まれました。旧石器時代の食事法なので、「原始家族フリントストーン」で食べているような、野生動物のもも肉を骨付きのまま焼いて食べるのかと思いきや、単にお肉をシンプルに炒めて、野菜と一緒に食べるレシピが中心らしいです。旧石器時代にはなかった栽培穀物、砂糖、乳製品、加工して作る植物油、加工食品などを食べないダイエットです。しかし、石器時代の食事法が最善であれば、その後の人口増加はなかったはずです。その意味でも解せません。

このように世間にはいろいろな食事法があります。しかし、こうした食事法が長期的に続くものは少ないようです。なぜなら、こうした食事法はだれにでも適しているとは限らないからです。

マクロビオティックであっても万人に向いているとは限りません。玄米が基本なので、アグニ(消化の火)が弱い人は玄米食を消化できず、栄養失調になったり病気になったりすることがあります。ローフードダイエットは、筋肉量が多く、ピッタが優勢な西洋人には合うかもしれませんが、筋肉量が少ない日本人にとっては体の冷えにつながります。

いま流行りの糖質制限ダイエットも賛否両論です。短期的にご飯や小麦粉製品を摂らない食事は、不調の種類によっては役に立つかもしれませんが、長期的に糖質を摂らない食事を続けると、オジャス(体の気、免疫力)が低下すると思います。「糖質+食物繊維」が炭水化物です。野菜にも炭水化物がたくさん含まれています。糖質を摂らないということは野菜も摂ってはいけないことになります。それはないですよね。人間が考え出した食事法には限界があります。

それに対して、アーユルヴェーダの食事法はだれにでも合います。というか、その人に合うように食材やレシピを変えるのがアーユルヴェーダ食事法です。他の食事法と発想が逆ですね。アーユルヴェーダの食事法は突拍子もないことは一切ありません。常識的です。

乾燥と冷たさと軽さが特徴のヴァータ優勢の人には、温性と潤いがある食材とレシピを勧めます。
熱性と酸性が特徴のピッタ優勢の人には、冷性と苦味の食材と、塩分と油分を抑えたレシピを勧めます。
湿性と冷たさと重さが特徴のカファ優勢の人には、温かくて軽い食材とレシピを勧めます。

食べる人に合わせて食事法を変えるのですから、アーユルヴェーダ食事法はだれにでも適するのです。変幻自在。画一的なことは一切ありません。すべての人にとって共通していることは、心を静めて穏やかにする「サトヴィックな食品」を食べることです。

小澤一美さんが当校ベーシックコースのランチを作ってくれました。いつもながら心が楽しくなる美味しさです。

  • 黒豆ご飯
  • キャベツと厚揚げのショウガ炒め
  • 人参のラペ
  • 大根のスパイス和え
  • デーツのスイーツ
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