アーユルヴェーダはすべての人間のための知恵だからこそ人種や文化に合わせて調整することが必要

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アーユルヴェーダはいまから5000年ほど前に神様から授けられたと言われています。

そんな太古の昔には国という概念は希薄だったでしょうし、そもそも神様にとっては国の区分なんて無意味ですから、神様はインド人のためだけにアーユルヴェーダを授けたのではなく、すべての人間にために授けたはずだと思います。

しかし、時は流れ、人種や文化は多様化していきました。

神様から授けられたアーユルヴェーダは何から何まで行き届いていて、「生まれ育った場所で慣れ親しんできた食べ物を優先すべし」と言っています。これを「サトミヤ」といいます。

これ大事。なぜなら、何千年と食べ続けてきた食べ物によって、民族としての腸内フローラが違ってくるからです。

アーユルヴェーダでは、というか、インドで塩と言えば、一般に岩塩を指します。岩塩の

生産量は海水塩よりもダントツに多いからです。当然ですよね。広大な国土ですから、海から塩をとって内陸に運ぶより、内陸で塩を生産するほうがはるかにコスト安です。

一方、日本は海に囲まれているので、海水塩のほうがコストが安いでしょう。日本人の細胞は海水塩に適するようになったのです。

この点を考えると、日本人のためのアーユルヴェーダ料理は海水塩を使ったほうがいいと思います。

バターミルクは岩塩を使った方が好きですが(笑)

水の摂取量も考える必要があります。

いつの頃からか、2リットル以上の水を飲むのが健康によいと思われるようになりました。

アメリカのヘルスコンシャスな人は、ミネラルウォーターを2リットル以上飲むというイメージが定着したことも影響していると思います。

インド人も水をよく飲みます。

カリフォルニアやインドは乾燥しているので、水が必要です。アメリカの人やインド人は筋肉量が多いので、水を2リットル飲んでも一般に飲みすぎになりません。

しかし日本は異なります。

気候は湿潤。大気中に多くの水が含まれています。国土は海に囲まれています。日本人の筋肉量はあまり多くありません。

そうした日本人が2リットル以上の水を飲み続けると、腎臓が弱くなり、心臓に負担がかかりやすくなります。

アーユルヴェーダのカウンセリングをするときには、こうした人種や文化に合わせて調整することが求められます。アーユルヴェーダを学ぶときには「なぜそうなのだ?」と考えることが大事だと思います。

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