人間は男女を問わず胃腸トラブルに見舞われやすい動物です。赤ちゃんも消化不良に見舞われるし、成人も便秘や消化不良に悩まされています。加齢とともに胃腸トラブルは増えていきます。
統合医療の加藤直哉医師によると、日本人は胃腸が弱いのだそうです。だから出汁が発達したのだとか。
ミドル世代になると体を動かさなくなり、その結果、消化不良、胃酸過多、ガス、便秘、下痢、胸やけなど、さまざまな消化器系トラブルに悩まされやすくなります。
制酸剤や消化促進剤を服用すると一時的にはラクになるものの、そうしたクスリの多用は消化器系そのものを弱めてしまいます。
一方、アーユルヴェーダで使われているハーブやホームレメディーは胃腸トラブルを改善するとともに、消化器系を内側から強くします。アーユルヴェーダのレメディーはジャターラグニ(小腸にある消化の火)を強くするからです。
加齢は身体的および心理的変化をもたらします。消化力が低下するだけでなく、いろいろな病気に罹りやすくなります。主な原因は食事とライフスタイルです。
消化器系の健康を保つためには、消化しやすいもの、新鮮な食材、野菜を多く摂る自宅でのクッキングが大切になっています。
一方、消化しにくい重いもの、揚げ物、加工食品、精製小麦粉、精製砂糖、パン類、カフェイン、アルコールなどの摂りすぎに注意することも大事です。
ミドル世代の胃腸トラブルを改善するアーユルヴェーダレメディー
●消化を促進するために、新鮮な季節のくだもの、茹で野菜、蒸し野菜、スープ、苦味の食品(ゴーヤ、アムラなど)を食べます。
●消化不良の改善にはバターミルクがおススメ。バターミルクに含まれる酪酸が胃酸を中和し、胸やけを改善します。昼食のあとにバターミルクを飲みましょう。
●ターメリック、クミンシード、コリアンダーシードをキッチンに常備することもおススメ。消化を促します。インド料理好きの方はヒング(アサフェティダ)も常備しましょう。
●食事は決まった時間に摂ること。消化に重い食事は、ジャターラグニ(小腸のアグニ)が一日のうちで最も強くなるお昼に食べましょう。
●夕食は就寝時間から3時間前には済ませること。
●食べ過ぎは禁物。昔から「腹八分は医者いらず」と言われています。
●食前に「ショウガ・レモン」を食べましょう。ショウガのみじん切り、レモン汁、塩、クミンシード(あれば)をビンに入れ、毎食前にティースプーン1/2を食べます。
●定期的なファースティングも消化の火の回復に効果的です。軽いファースティングで十分です。くだもの、野菜スープなどで1日を過ごします。フレッシュジュース(濃縮還元はダメ)、ハーブティー、白湯はいいですよ。
●消化力を強く維持するためには運動やオイルマッサージも効果的。食後の正座も消化器系を刺激してガスや胃酸過多を防ぎます。
アーユルヴェーダのホームレメディーはムリなく実行できるものです。小さな実行が大きな改善につながります。胃腸トラブルでお悩みの方はぜひ実行してみてください。予防としても効果的です。
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