「The New Indian Express」に掲載された記事です。ドクター・パルタップやヨガの大家(たいか)が、アーユルヴェーダとヨガをがん治療に組み入れる方法について述べています。
How Ayurveda can help in post surgery Cancer care- The New Indian Express
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がんだと医者から告げられたとき、だれでも拒否反応を示す。「信じられない。なぜ自分が?」と思うものだ。しかし、事実を受け入れることが病気との闘いの第一歩となる。受け入れることで病気と闘う気力が出てくる。欧米では治療方針や治療結果について患者本人と話し合うのが一般だが、インドでは家族としか話し合わない。これは変えなければならない。
患者本人が自分の置かれた状況を受け入れて初めて、自分の人生を全うし、持てる時間を有意義に活かすことができる。ヨガやプラーナヤーマは患者の心を静め、治療で予想される困難な道を歩むことを可能にする。タタ・メモリアル・ホスピタルはAYUSH省と協働で、アーユルヴェーダやヨガを治療に取り入れたがん患者の治療結果を数値化する研究を勧めている。
「アーユルヴェーダにおけるがん治療はがん細胞だけに注力するのではなく、体全体が調和を取り戻し、がんを完全に治療して再発しないことを目指す。そのためには、がん細胞が体を攻撃する引き金となる体内毒素を取り除く必要がある」とジヴァ・アーユルヴェーダのドクター・パルタップ・チョハンは言う。ドクター・パルタップはデトックス食に加えて、血液浄化と免疫力の強化のために、アムラ、アシュワガンダ、ターメリック、ショウガ、トゥルシなどのハーブを勧めている。
ドクター・パルタップはさらに「がん治療には心を静め、リラックスすることも大切。毒素を排泄するパンチャカルマや細胞を若返らせるラサーヤナも必要だ」と言う。外科手術後の放射線治療や化学療法とアーユルヴェーダ療法を併用するとよいとアドバイスする。
ヨガマスターのアクシャー氏は、がん患者のエネルギーを高めるために、マリジャリアーサナ(猫のポーズ)、シャラバーサナ(バッタのポーズ)、ヴィシスターサナ(片腕バランスポーズ)、パッシモターサナ(前屈のポーズ)、ハラサナ(鋤のポーズ)を勧めている。ステージ3の患者にも効果があると言う。
ヨガはがんの悪化を促進するストレスを緩和する。外科手術の直後以外を除いて、がん患者はヨガを試みるとよい。痛みのコントロールにも効果を上げている。
痛みは気分や不安によっても増幅される。瞑想やマインドフルネスなどのリラクゼーション療法は痛みを緩和するためにとり入れるとよい。化学療法を受けている患者はウッジャイプラーナヤーマを併用するとよい。ストレスや不安が緩和し、睡眠の質を向上させ、回復のペースを高める。
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アーユルヴェーダとヨガの領域がますます広がります。